夫の不倫|最初の24時間〜90日の対応ロードマップ【保存版】

夫の不倫に気づいた直後から90日までの対応ロードマップ(証拠・法律・お金・子ども・家裁)の抽象イラスト 不倫

編集メモ
連絡先や家計が重なり合う家庭ほど、最初の行動がその後数か月を左右します。大事なのは感情と実務を一時的に切り分けること。この記事は、実務で「これがあると前に進める」と感じた手順を24時間→7日→30日→90日の流れでまとめ、あとで弁護士に引き継いでも混乱しない形に整えています。

最初の24時間:静かに“壊さず”整える

いちばん最初にやるのは「壊さない」ことです。証拠は取りにいくよりも守るほうが先。自分のスマホやPC、サブスクの領収データなど、自分が正当にアクセスできる範囲でスクリーンショットを撮り、原本(写真・PDF・通話履歴)をそのまま保管します。ファイル名に取得日・出典を添えたメモをつけるだけでも、後の説明が格段に楽になります。

逆に避けたいのは、相手の端末やアカウントに無断ログインすること、位置情報端末の取り付けなど追跡行為にあたること、感情的なメッセージを延々と送り続けること。これらは法的リスクや交渉上の不利に直結します。

この24時間でやっておくと効くこと

証拠の保全: 自分側のデータに限定してスクショ+原本
家計の確認: 共同口座・クレジットの明細ダウンロード
出来事ログ: いつ・何が起きたかを短文メモで残す。

全体像を掴む:離婚事由と進め方の地図

不貞行為は民法770条に挙げられる離婚事由のひとつです。ただし、現実の進め方は「協議でまとまるなら協議、難しければ家庭裁判所の調停へ」という順路が一般的。いきなり訴訟に飛び込むより、まずは協議案(生活費・子ども・財産・慰謝料)を紙に落として検討し、そのうえで選択します。

一次情報:民法(e-Gov)裁判所Q&A(家事)

証拠の線引き:OKは“自分側”、NGは“突破”と“追跡”

証拠収集のOK/NGを対比させた二本のリボン状パス(許容:自分の端末・共有PC、禁止:鍵の破壊・GPS追跡の抽象アイコン)

証拠はアクセス権で線を引くと判断しやすいです。自分の端末・契約の中なら、ログや画像の閲覧・保存は基本的にOK。一方で、相手のID・PWを推測して入る行為は不正アクセスに触れるおそれがあり、位置情報機器の無断装着は規制対象になり得ます。境界が曖昧なときは、アクセス元や権限の所在を一度立ち止まって確認を。

実務で扱いやすい情報

通話明細・カード明細・交通系の入出金など、第三者発行の記録は改ざんの疑念が少なく評価されやすい傾向。スクショは便利ですが、可能なら原本のPDFや紙面も一緒に。

よくあるミス

スクショを編集してしまう、撮影日がわからない、やり取りの一部だけ切り取る――こうした連続性の欠落は説得力を下げます。前後関係が追える形を意識しましょう。

一次情報:不正アクセス禁止法個人情報保護法

当面のお金と将来の精算:順番を決める

婚姻費用・慰謝料・合意・家裁手続の流れを示す抽象的なリボン状パス(カード・通帳・硬貨・握手・裁判所のアイコン)

すぐに必要なのは別居中の生活費(婚姻費用)の確保です。これは月々の生活を支える実務で、合意に時間がかかるほど生活が不安定になります。並行して、離婚成立後に切り替わる養育費、不動産や預貯金・退職金等の財産分与、そして慰謝料の検討を進めます。金額は算定表や過去の相場の“考え方”を参考にしつつ、払う日・払う方法まで具体化しましょう。

関連ガイド:婚姻費用養育費算定表財産分与不倫慰謝料

7日・30日・90日のロードマップ

7日・30日・90日の段階的な行動計画を表す抽象的なリボン状フロー(チェックリスト・書類とカレンダー・裁判所のアイコン)

最初の7日は、事実関係の整理に集中します。手元の証拠を一覧表に並べ、家計の出入りと照らし合わせる。ここで一次方針(継続・別居・離婚)を仮決定し、必要な連絡(学校・保育・勤務先への最小限の配慮連絡)を済ませます。

30日までに、金額と期日を含む任意請求の骨子を作り、相手へ提案します。並行して、合意に至らない場合の調停申立て準備を静かに進めておくと、交渉が止まっても前進できます。

90日までに、合意は調停調書など執行力のある形に。紛争が続けば、家裁ルートに切り替えます。ここで活きるのは、最初の24時間で守った証拠の連続性です。

ケーススタディ:ありがちなつまづきと立て直し

例えば「証拠がLINEしかない」という相談は多いのですが、交通系ICやカードの客観的な明細を後追いで集めるだけでも、説得力は段違いに上がります。逆に、勢いで相手のスマホにログインしてしまい、そこから得た画面を拠り所にするケースは後で立証が難しくなることが少なくありません。

また、慰謝料の話ばかりが前に出ると、子どもの予定や居住環境、別居後の家計管理が後回しになります。結果として日々の生活が止まるので、私は常に生活費→子ども→財産→慰謝料の順で紙に落としてから交渉に入るようにしています。

よくある落とし穴:感情・違法・順番

長時間の口論や詰問は条件整理を遅らせるだけです。記録は冷静に、交渉は文書で。さらに、突破(無断ログイン)追跡(無断GPS)は法的リスクが高く、結果的に自分を不利にします。
最後に、金額だけ先行させず、生活費→子ども→財産→慰謝料の順番を守ると、手続の負担が軽くなります。

関連・参考リンク(一次情報)

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